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Marrakshi Lifeの創設者、Randall Bachner。 彼がoffsaitに語るブランドストーリー、サステイナビリティ、そしてインスピレーションの源。

「モロッコに来てから学んだこと。それは忍耐強くあること、そして、より意識的に、また周りに敬意を払いながらより丁寧に生きることです。」

人々にインスピレーションを与え続ける大都市、マラケシュ。この街に溢れる光、音、熱気、そして雑踏は、クリエイティブな仕事に携わる人から自由な旅人まで、実に様々な人たちを魅了してきた。2011年に初めてニューヨークからマラケシュを訪れた、ファッション写真家のRandall Bachnerもそのうちの一人だ。特に、この街に息づく伝統技術とそこに秘められた可能性は、ニューヨークに戻った後も彼を魅了し続けた。そして2013年、Bachnerはマラケシュへと移り住むことを決意し、サステイナブルかつ公平な生産背景、そしてジェンダーニュートラルなスタイルが特徴的なファッションブランド、Marrakshi Lifeを立ち上げた。

2年の時を経てマラケシュへの移住を決意する、そのきっかけになった瞬間のことを彼はoffsaitに語ってくれた。「朝起きてすぐに、階段を登り、その時泊まっていたRiad Zaouiaの屋上テラスへと向かいました。1月の明るい晴れた朝で、空気がとても澄んでいました。コーヒーを飲みながら、冬の日差しの中でだんだんと体が温まっていくのを感じていると、この街に住むこと、それが私自身が望んでいることだと思いました。」

現在Marrakshi Lifeのアトリエでは、50人を超える織職人、仕立て師、裁断士がチームとなり1点1点の服を作っている。 彼らは伝統的な技術をベースに、新たな技術も取り入れながら現代的なデザインを世に送り出し続けているが、その難しさについてもBachnerは述べている。「新しい技術を組み込みながら、デザインを完成させていくには時間が掛かります。私たちと共に働く織職人は皆、大変豊富な知識とスキルを持っていて、私たち自身も彼らから非常に多くのことを学んでいます。しかし、今までに取り入れたことのない技術を、実際にコレクションで発表するデザインに使用するとなると、かなりの時間を費やすことになります。そして時間を掛け、チーム全体がその技術を完全に習得したと感じた時に初めて、デザインに取り入れることにしています。」

こうして、長年培われてきた技術と、新たな技術を組み合わせながら美しい作品を生み出しているMarrakshi Lifeのチーム。そのアトリエでは、個々人が自由に考え、自分のアイデアを取り入れることが推奨されており、それがチーム作りに役立っている。Bachnerは、お互いに最大限の敬意を持って接することが非常に重要だと言う。 そして、新たなサステイナブルファッションブランドを立ち上げたいデザイナーへ、こうアドバイスしている。「最も重要なことは、あなたが住み、生活し、働いている地域の文化を尊重することです。そして、あなたのチームメンバーの話にしっかりと耳を傾けてください。何かを行う上で最善の方法を探している時、最も価値のある情報を持っているのはほとんどの場合、あなたと一緒に働いてきた仲間です。なので、コミュニケーションが何においてもキーになりますが、同時に、コミュニケーションを習得するにはそれ相応の時間を要することも、理解しておく必要があります。」

Marrakshi Lifeのアトリエは、手織りについて学びたい人たちも迎え入れている。糸の紡績から、縦糸と横糸を平台型織機で織る工程まで、全てをそこで行っているからこそ出来るのだろう。また、手織りの生地を裁断し、縫製の最終工程もアトリエ内で行われており、まさに服を1着ずつ繊維から作り上げている。また彼らは、製造過程および流通のプロセスにおいて、環境への負荷を最小限にすることにも重点を置いており、厳格なゼロウェイストポリシーに沿うよう努めている。そのため、オーダーを受けてから製造を行う受注生産制を取り入れている。 ただそこには難しさもあり、Bachnerは、サステイナブルなファッションブランドを続けていく上で、クリアしなければならない課題を次のように述べている。「まず1つ目の課題は、どこにどのようにして端切れなどを保管するかです。2つ目は、どのようにして、それらをクリエイティブで美しいものへと生まれ変わらすのか、ということです。」

生産背景やサステイナビリティなど、ブランドとして独自の理念を大切するMarrakshi Lifeだが、その美しい独創的なデザインが生まれる過程もユニークだ。長年ファッション写真家として活躍してきたBachnerは、その経験とスキルを生かし、服のデザインを視覚化して、それを写真へと落とし込む作業を頭の中でするという。 彼はこう説明する。「まず、ぼんやりと人、そして思い浮かぶスタイルを視覚化していきます。そしてその服がどのような着こなしをされているのか、またその人にどのようにフィットしているのかなどを、頭の中で写真にしていくことによってさらに視覚化していきます。」

Marrakshi Lifeのファンはそのようにして生み出される、緩やかなシルエットが特徴的である、ジェンダーニュートラルなスタイルに魅了されている。 BachnerはMarrakshi Lifeのスタイルを、「より男性的な視点を持つユニセックスなスタイル」と表現している。彼はまた、このブランドを愛用してくれた女性が多かったことが、彼のデザインに影響を与えたと話す。「以前はより男性的なシルエットのデザインをすることが多かったのですが、女性で着てくださる方が増え始めました。そこで、逆に、男性が着るより女性的なデザインにも興味を持ち、オーバーサイズシャツやカフタンといったアイテムをデザインし始めました。」

マラケシュでの生活は決して平凡なものではなく、インスピレーションに溢れているだろう。しかしBachnerは、7年以上暮らした場所を去り、ベースを都心部からマラケシ郊外へと移すことを決めた。 「最初は、すべてが視覚に刺激を与え、新しく、そして強烈に興味を惹きつけました。光景から匂いや音まで、常に五感が刺激されるので、私はいつもそれを感覚過負荷と表現していましたが。 けれど、7年以上経つとすべてに慣れてしまいます。今年田舎に引越してからの新しいインスピレーションは、園芸と、私の周りを取り巻く風景です。その風景は、本当に素晴らしいとしか言いようがありません。」新たなインスピレーションを元に生み出されるこれからのMarrakshi Lifeのアイテム、それはこれからも人々を魅了し続け、そしてインスピレーションを与え続けるのだろう。

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Hues of Love and Protection

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モロッコの大都市マラケシに2013年に誕生したMarrakshi Life。
現地の職人たちが長年培ってきた伝統的な手織りの技術と、都会的なデザイン。それらを見事に融合させた美しさを余すことなく表現した、最新コレクションUrban Holiday。

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Marrakshi Lifeの創設者、Randall Bachner。
彼がoffsaitに語るブランドストーリー、サステイナビリティ、そしてインスピレーションの源。